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実装

見出しは /design だが、SEに効くのは埋もれた2行のほうだ

Claude Code の Week 34(8月17〜21日、v2.1.234〜v2.1.239)が公開された。目玉として立っているのは3つである。

/design はリサーチプレビュー。ブリーフを渡すとUIのアートボードがキャンバスとして公開され、1枚選んで手で直し、それを実装させられる。Pro・Max・Team・Enterprise で使え、v2.1.233 以降が必要。

Concise 出力スタイル(v2.1.237)は、前置きと実況を省いて結果から書く。ただしエラー報告・セキュリティ警告・破壊的操作の確認は内容を削らないと明記されている。/config の Output style か、設定ファイルに "outputStyle": "Concise" を書く。

Remote Control がリサーチプレビューを外れた。 claude remote-control を動かしているマシンが、アプリの Code タブ上部にデバイスカードとして出る。タップしてディレクトリを選べば、そのマシンでセッションが始まる。

見出しに載らなかった2行

企業のネットワークで動かす話は、記事末尾の「Other wins」に2行だけ入っている。どちらも自己ホストランナー向けである。

自社ネットワーク 自己ホストランナー 認証プロキシ Anthropic API Proxy-Authorization --proxy-authorization-command が、期限が切れるたびに新しいヘッダを供給する
Week 34 で自己ホストランナーに追加された2つのオプション。社内プロキシの内側で動かすためのもの。

--proxy-authorization-command と --proxy-authorization-file。 Proxy-Authorization ヘッダを要求する egress プロキシに対して、毎回新しいヘッダを供給するためのオプションである。ファイルで固定値を渡すこともでき、コマンドで都度生成することもできる。

--defer-shutdown-max-min。 SIGTERM を受けても、接続中のセッションを指定した分数だけ配信し続ける。ドレインを最初のシグナルより後ろへずらす。

で、SEの実務ではどう使うか

この2行は、社内でランナーを立てられるかどうかの分かれ目にいる。

多くの企業ネットワークでは、外向きの通信が認証付きプロキシを通る。認証が期限付きのトークンで、定期的に切り替わる構成も珍しくない。固定値をファイルに置く方式しか無いと、その環境では動かない。 --proxy-authorization-command はそこを開けている。コマンドで都度取得できるなら、既存の認証基盤にそのまま乗せられる。

ドレイン猶予のほうは、運用設計の話である。 ランナーをKubernetes や systemd の下で回すと、デプロイのたびに SIGTERM が飛ぶ。猶予が無ければ、作業中のセッションがそこで切れる。「更新のたびに全員のセッションが落ちる基盤」は、使われなくなるほうへ倒れる。

稟議で聞かれるのは「社内で閉じて動かせるのか」であって、「アートボードが出せるか」ではない。この2行を引ければ、その問いに具体的に答えられる。

Remote Control の正式化は、判断が要る

claude remote-control は、業務端末を電話から操作できるようにするものである。便利さは分かりやすいが、業務端末に対する経路が1本増えるということでもある。

社内規程で持ち出し端末の遠隔操作をどう扱っているかによって、そもそも使えない場合がある。先に確認するのは規程であって設定ではない。 正式化されたということは、これから「使っていいか」を聞かれる側に回る可能性が上がった、という意味でもある。

なお、接続したデバイスからはセッションの現在の権限モードが見える(Desktop や VS Code がホストしている場合)。何が見えるのかを説明できる状態にしておくと、確認の往復が減る。

出典

  1. https://code.claude.com/docs/en/whats-new/2026-w34
  2. https://code.claude.com/docs/en/self-hosted-environments-deploy